胃袋的観点から国際結婚を考えてみる

私は国際結婚をしているわけですが、ときどき「国際結婚って実際どうですか?」とか、「国際結婚で大変なことって何ですか?」と聞かれる。
言葉とか習慣の違いは当然あることだし、他に何があるかな〜と考えてみた。

あった。
ズバリ、胃袋だ!

国際結婚歴十数年の筆者が考える、胃袋的観点から見た国際結婚なるものをお伝えしたい。

歳をとると胃袋は原点回帰する

若い時はどんな料理もそりゃおいしく食べれるというもの。インド人もびっくりの辛口バターチキンカレーも、中国四千年の歴史の伝統中華料理だってよっぽど嫌いなもの以外は食べられる。

意外にも私は韓国に来てから激辛料理を食べれるようになったタイプ。
唐辛子で真っ赤なアグィチム(아귀찜)と呼ばれるあんこう料理や、プルダック(불닭)というめちゃくちゃ辛いチキンもイケるクチ。

若い頃から焼肉みたいなボリューム満点な肉料理は大好物だったから、
「韓国に来てラッキー!毎日肉が食える♪」
なんて思ってたぐらい。

だからちょっと前まで辛い韓国料理を食べに行くのも好きだったし、韓国人の友人や知り合いと囲む焼肉だって大好きだった。

でもね、筋肉は裏切らないかもしれないけど胃袋は簡単に人を裏切る。
胃袋の裏切りはある日突然訪れるんですよ。

現在。
辛い韓国料理が続くと、キリキリした胃痛と胃もたれが激しくなる。
ツラい。
特に焼肉、サムギョプサルという豚バラの焼肉は脂っこすぎて受け付けない。
ツラすぎる。

今は味噌汁や、ダシがしみしみの大根の煮物などのザッツ和食!がとてもおいしく感じるようになってきた。

結局、味覚は子供の頃から育まれてきたものに戻っていくんだと実感。まるでサケが生まれ育った川に遡上していくように。

私はこれを「胃袋の原点回帰」と呼ぶことにした。

パートナーにも胃袋の原点回帰が起こる

胃袋が子供の頃から育まれてきた味覚に戻るのは何も自分だけじゃない。
結婚相手であるパートナーにも同じことが起こる。

私のパートナー(韓国人)を例にあげる。
彼は肉じゃがとか甘めの卵焼きなど和食が大好きだった。だから新婚当初は普段の食事も和食中心で作っていた。

「わーい、おいしい!」って甘い卵焼きにめちゃくちゃ喜んでたんだ。
安上がりなヤツめ。

しかし結婚生活、十数年経過。
最近の彼は和食が正直きつそうに見える。

昔はあんなに好きだったはずの甘めの卵焼き、甘く煮含めた筑前煮に今は拒否反応起こす。あまりにもパートナーの和食拒否反応が強いので、最近の我が家の食卓は韓国料理中心になってしまったのだ。(韓国料理ばっかは私がツライけどね)

胃袋の原点回帰、対処するには?

経験上、年齢を重ねると「子供の頃から育まれてきた味覚に戻る=胃袋の原点回帰」が起こるのはしょうがないと思っている。だからといって相手の食生活に合わせてばかりいる必要もないし、無理するべきじゃない。

胃袋の原点回帰への対処方法として、
「子供の頃から食べてきたもの=和食を食べる」これしかないと思う。

もしあなたが国際結婚後、パートナーの国に移住して住むことを考えているのなら、以下の2点をぜひチェックしてもらいたい。

①和食の材料を購入できる場所、手段があるか
②和食が恋しくなった時に、和食レストランが近くにあるか

①については、和食の材料が手に入れられる場所ならどこでもよい。スーパーでもネットでも、思い立ったら気軽に購入できるところを探そう。

相手の食生活ばかりに合わせているのは案外ストレスだ。気がつかないうちに心にもやもやを溜め込んでしまう。だから息抜きの意味合いを兼ねて、和食をいっぱい作って食べるのをオススメしたい。

でも、たまには人の作った料理も食べたい気分になることもある。そんな時に②の和食レストランの有無が重要になってくる。

現地の和食レストランは「作るのがメンドイ。でも和食食べたい」というときに本当にありがた〜い存在である。

たまに「これホントに和食?」という鬼改造された謎和食を出してくるレストランがある(笑)ここらへんは事前の情報リサーチで防げるので、現地の日本人にオススメ店や地雷店を聞いておくのもよい方法だ。

もしあなたが外国人パートナーと日本で暮らすなら、お相手の国の食材が手に入る店と、お相手の国の郷土料理を出してくれるレストランを探しておいてあげてね

絶対めちゃくちゃ喜ばれます!

食の相性もチェック!相手の国の食事が合うかが重要

「この人と結婚したい!」と思ったとき、まず相手の性格や考え方、趣味嗜好やカラダの相性なんかをチェックするのではないだろうか?

私はそこに「食の相性」を忘れないでと声を大にして言いたい。

日本人同士の結婚でも、「関東のうどんつゆは真っ黒でまずい」だの、「丸餅にアンコが入ってるお雑煮は信じられない」だの食の葛藤が起こる。
国際結婚の場合、食生活のギャップは日本人同士の結婚なんて比じゃないほどだ。

なので、相手の国の料理はある程度食べれるようになっていたほうがよい。そしてパートナーにも和食を食べられるようになってもらうのだ。

食の相性が合うならば、お互いの国の料理を負担を感じずに食べられるはず。逆に相手の国の料理が受け付けないならば、残念ながら食の相性がイマイチなのかも。

もちろん、食の相性がイマイチなら結婚が無理というわけではないですよ〜2人で対処法を考えればいいだけだから。結婚前に問題点がわかってよかったと考えてもらえればいいかもね。

国際結婚を考えている人の中にはコロナのせいで待機を余儀なくされている人もいるだろう。今後、コロナが収まったら国際結婚がドカンと増えるのではないかと思っている。

コロナ禍でパートナーと離れざるを得ないこの時間は辛いと思うけれど、今後の人生を考えるボーナス時間がもらえたとポジティブに考えてくださいね。
ファイティン!!